読書

1分で話せ【要約・感想】

「この人の話、長くてよく分からないな…」

ビジネスシーンやプライベート問わず、さまざまな場面でそう思った経験がある人は多いのではないでしょうか。

ダラダラと話だけ長くて、結局何が言いたいのかわからない。

もしかすると、あなたも他の人からそう思われていることがあるかもしれません。

著者の 伊藤羊一さんについて

・新卒時代にプレゼンスキルの低さを痛感

・グロービス経営大学院での授業でさまざまな技術を習得

・ソフトバンク孫社長に認められたプレゼンスキル

本書では「伝え方」のポイントについて、高いプレゼンスキルを持つ著者の考えがまとめられています。

伝え方がビジネスパーソンにとって非常に重要なスキルだということはいうまでもありませんが、日常生活においても物事を簡潔に伝える力は大切です。

相手にわかりやすく簡潔に伝えることができれば、

この人は頭が良さそうだな

この人の話は聞きやすいな

という印象を持ってもらいやすくなります。

この記事では本書からの学びや、僕自身の考え方の変化などについて紹介します。

こんな人におすすめ
  • 「何が言いたいのかわからない」とよく言われてしまう人
  • プレゼンスキルを向上させたい人
  • 営業力を高めたい人

目次

「考える=結論を出す」の習慣をつける

本書を読むまでは、「考える」と「悩む」を同じような意味で捉えていました。

「悩む」というのはただ事実を羅列した結果を眺めているだけの場合が多く、これでは人に伝えるときに情報量が多くなってしまいます。

〇〇について調査した結果、△△であることや□□についても分かりました

一見すると調査結果の報告としては問題ないように見えますし、僕自身もこれでいいのではないかと思っていました。

しかし分かりやすく簡潔に伝えるという点では、結局何が言いたいのかが分かりにくいのです。

この調査を依頼した人が知りたいのは

「調査結果から何が言えるのか」です。

となると調査結果をダラダラと羅列するのではなく、まず伝えるべきなのは「結論」でしょう。

結論から話すことが重要だということは、多くの人が知っているし気をつけているはずです。

しかし実際には、先ほどの例に挙げたようなやりとりが起こるのは決して珍しくありません。

このような事態を防ぐために、

「考える=結論を出す」

という習慣づけが重要となります。

何かについて調べたときや、新しいことについて情報をインプットしたときに自分なりの結論を出すのです。

例えば僕はさまざまなネットの記事を日ごろから読んでいますが、一つ一つの記事に対して自分なりの結論を考えてみるようにすると情報の定着力が格段に上がりました。

その結果、得た情報について結論から簡潔にまとめて伝える力が以前よりも伸びたように感じます。

結論から話すことが苦手だという人は、手に入れた情報についてひとまず自分なりの結論を出すという習慣をつけてみてください。

無駄な部分はとことん削る

物事を伝える際に、無駄なことまで含んでしまっている場合がよくあります。

「例えばプレゼンなどにおいては基本的に、本筋から逸れた話題を話す必要はないでしょう。」

上の文章も、実はまだ削れる部分があります。

  • 「基本的に」は必要なし(基本的でない場合についても言及するのならあってもよい)
  • 「話題を話す必要はない」→「話題は必要ない」

このように必要のない部分を削って短くまとめることで、聞き手側の集中力を保ったまま話すことができます。

これは話すときに限らず、文章を書く場合においても共通していえることでしょう。

分かりやすいプレゼンや読みやすい文章というのはとことん無駄がなく、スマートです。

相手に自分の話を集中して聞いてもらうためにも、必要の無い言葉は徹底的に削るということを意識してみてください。

まとめ

本書を読むことで、自分が今までどれほどダラダラと話していたか(書いていたか)ということに気付かされました。

短くまとめて話すことを意識すると、物事の本質について考える力が養われるように感じます。

さまざまな情報が流れてくる現代において、自分の得た知識を他人にうまく伝えられる人は非常に価値があるでしょう。

僕自身が本書を読んで得られたものは以下の通りです。

・分かりやすく人に伝える力

・質問に対して簡潔に答えられる力

・何事にも自分なりの結論を出す力

営業やプレゼンとは無縁だという人も、ぜひご一読ください。